NISAで資産形成

昨年の6月に金融庁が公表した金融審議会の市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」(以下、報告書)の内容が世間的に大きく取り上げられました。
ことさら大きな話題となったのは「老後の必要資金2000万円」問題です。

この公表に前後して政府からは、年金だけをアテにするのではなくご自身で貯蓄をすること、資産運用を行い老後の資産を蓄えることを促進するような発言が増えてきたように思います。

本日はその資産運用の方法の1つであるNISAについてお話ししていきます。

NISAとは?

イギリスのISA(Individual Savings Account = 個人貯蓄口座)をモデルにして作られたNippon Individual Savings Accountの頭文字をとって、NISA(ニーサ)と呼びます。

NISAは2014年からスタートした制度で、最も大きな特徴は、少額から投資を行うことができる点です。
決められた投資枠の範囲内で投資を行うことができ、その範囲内で得た利益に関しては税金が非課税になるという特徴があります。

通常ですと株式や投資信託といった投資商品を購入すると、約20%の分離課税を支払う必要があるため、この税金を免除される点は1つの魅力と言えます。

NISAの種類

NISA口座には3つの種類があります。

まず1つ目は一般NISA口座です。
こちらの口座は20歳以上の日本に住んでいる方が対象です。
非課税枠は毎年120万円が上限となっており、期間は5年です。
つまり、5年間各年で120万円ずつ投資を行うと、最大で600万円までの非課税枠を使うことができます。

しかし、この口座での投資可能期間は2014年〜2023年となっており、2023年に一般NISAの新規投資枠が終了する予定となっています。
これに替わって新NISAが創設される予定になっており、2024年から2028年まで投資できる期間が5年延長されます。

2つ目の口座はジュニアNISAです。
こちらの口座は2016年からスタートした口座で、期間はNISA口座と同じ2023年までです。
対象者は0〜19歳までの日本に住んでいる方が対象で、非課税投資枠は80万までとなります。

NISA口座とは違い口座を管理する運用管理者(二親等以内の親族)が必要になります。
また、18歳までは払い出しが原則できないため注意が必要です。

ジュニアNISAは2023年で終了され、一般NISA口座と異なり延長はありません。

最後はつみたてNISAです。
NISA口座の中で最も新しい2018年に新設された口座です。
日本に住んでいる20歳以上の方が開設できます。

非課税投資枠が毎年40万で最長20年間投資することができます。
現時点では新規に投資できる期間は2037年までですが、制度改正により、2042年まで5年延長されます。

3つの口座の種類を紹介しました。
NISA口座は同時に持てる口座が1つと定められているため、利用する際には(20歳以上の場合)一般NISAかつみたてNISAのどちらがご自身にあった口座かを選択することになります。

種類

一般NISA

ジュニアNISA

つみたてNISA

利用できる人

20歳以上

20歳以上

0~19歳

非課税枠

120万/年

80万/年

40万/年

利用期間

2014年~2023年

2016年~2023年

2018年~2037年

延長期間

2024年~2028年

なし

~2042年


NISAのメリットとデメリット

1. NISAのメリットは配当金や売却益が非課税となる点

例えば100万円で購入した株を150万円で売却したとします。この時の利益は50万円です。
通常の証券口座で売買を行った場合、分離課税といって約20%の税金を支払う必要があります。
つまり50万円 x 20% = 10万円ほどを納税する必要があります。

しかし、NISA口座で売買して得た利益は非課税なので、全額受け取ることができることは最大のメリットです。

2. デメリットは1つの講座しか持てないこと

一般の証券口座であれば複数の口座を持てるのに対して、NISA口座は1つしか開設することができません
通常ですと、複数の口座の損益を通算して税金を納めますが、NISA口座は単体で考える必要があります。

例えば、一般口座が2つあり、片方は100万円のプラスで、もう片方は50万円のマイナスだった場合、損益が50万円なので税金は10万円です。

もしもNISA口座が50万円のマイナスでも、一般口座と合わせることができないため、10万円の税金を払う必要があります。
NISA口座は一般の口座と通算できないという点は覚えておくべきことです。

NISAの使い方

まずはNISA口座を開設する必要があります。
1人1つしか持てないため、購入する金融商品や手数料について調べて、金融機関を選びます。
証券会社、銀行、郵便局、生命保険会社などでもNISA口座を開設することができます。

各口座によって上限金額に差がありますが、非課税投資枠は1年ごとに設定され、各口座の上限金額まで、毎年投資を行うことができます。

一般口座では非課税期間の5年間が過ぎると3つの選択肢があります。
①翌年の非課税投資枠に移すか、
②課税口座に移すか、
または、
③売却することを選択できます。

①のことをロールオーバーと言います。
ロールオーバーでは非課税期間の終了時点で値上がりしていた場合、120万円を超えている部分についても、翌年の非課税投資枠に移すことができます。
ジュニアNISAでも非課税期間が5年間であることは通常のNISA口座と変わりません。
2023年で20歳になっていない方も、20歳になるまでは非課税で保有することができます。
制度の期間内に20歳を迎えた場合、一般NISAかつみたてNISAを選択することができます。
ロールオーバーでは年間投資枠の80万円を超える金額も移すことができます。

つみたてNISAでは20年間の非課税期間が終了した場合、ロールオーバーすることはできないため注意が必要です。

NISA口座の詳細は金融庁のH Pに表付きで紹介されているので、参考にされるといいと思います。

まとめ

本日はNISAについてお話ししました。
NISAは老後2000万円問題の発表から少しずつ数を伸ばしているように思います。

2014年からスタートしている方々はプラスになっている方も多いようですが、直近1〜2年の間にスタートした方は今回のコロナ騒動の影響もあり、望ましい運用益が得られていないようです。

投資の基本は長期的な目線で「金のなる木」を切り崩さずに育てることです。
冒頭でもお話しした通り、NISAはイギリスのISAをベースとしたものです。
NISAは本国と比べ歴史が浅く、比べてみると望ましい成績を出せているとは言えないようです。
ISAが大樹ならNISAは小樹でしょう。

広い視野を持って資産形成に取り組むとするのなら、より良い選択を早い段階で行い、間違いない手段で長期的に取り組むべきです。
決してNISAが悪いと言っているわけではないですが、資産形成方法についてはまだ世間に広く知られていない重要な情報があるのも事実です。
Absolute Infinityでは国内だけでは得ることのできない情報を国外で得ておりますので、面談させていただいたお客様からも“初めて知った“や“目から鱗の資産形成とはこのことですね“と言ったお声をいただいております。
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